中東の甘いお菓子バクラヴァ
世界には「あまりの甘さに頭が痛くなる、喉の奥が焼けるほど甘い」という食べ物があります。
普段そこまで食べたいと思わないけども、疲れがたまってるな、ストレス解消したいな、という時に、突然そういったものが食べたくなる時があります。
つい先日、私もその周期に入っていました。
市販のチョコレートやクッキーを食べてしのいでいたのですが、どうも甘いものを食べた気がしない。
海外のクリーム入りチョコレートのような、もっとこう、身体にガツンとくる暴力的な甘みがほしい。
そこで夫に「今まで食べた中で一番甘かった食べ物って何?」と訊いたところ、
「それはなんといってもバクラヴァだな」
という答えが返ってきました。
バクラヴァ…?
早速Wikipediaで調べたところ、
「バクラヴァは中東、中央アジア、地中海地域、アゼルバイジャン、トルコなどで人気のある甘いペイストリー。フィロ生地の間に刻んだクルミ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、アーモンドなどをはさみ、焼き上げてから濃いシロップをかけたもの。」
とのこと。
ペイストリーとは…フィロ生地とは…という新たな謎も生まれましたが、
要は小麦粉で作ったパイ生地に、ナッツ類を挟んで焼いて、さらにそれをあま〜いシロップ漬けにしたスイーツです。
甘いものをさらに甘いものでコーティングした食べもの。
夫は海外のカフェでたまに口にしていたそうですが、その甘みから頭が痛くなるのだけれど、なかなかに病みつきになる、悪魔的な食べ物だとのこと。
ほう…それはさぞ甘いんでしょうな…となり、
早速ネットでお取り寄せしてみました。
トルコ人シェフが日本のキッチンで作っているという事だったので、これは本場の味が食べられるなぁと、なかなかに期待が高まります。
これがチルド便で届いたバクラヴァ。
なんとなく中東の風を感じるエキゾチックなパッケージと、そのパッケージに若干しみ出ているシロップの感じから、
これは…甘いぞ…という雰囲気が感じられます。
せっかくなので、この間お友達から貰ったエストニア土産のお皿とナイフでいただきました。
多国籍〜〜〜!
人種のサラダボウル〜〜〜〜〜(アメリカ)!!
味の感想としては、
《ファーストコンタクト》
おっ、噛むとシロップがジュってしみ出てきたな…。案外かなり柔らかいぞ…。
《もぐもぐ前期》
ふむ…。これは…パイの実のチョコを抜いて、代わりに砂糖ベースのシロップをこれでもかというほど染み込ませて、ベッショベショに柔らかくしたやつだな…。
《もぐもぐ後期》
甘いっちゃ甘いけど、正直そこまで甘くないような…。まあ、トルコ人シェフも空気読んで日本人好みの味付けにしてるんだろうな…。
………
なんか歯が痛いな……歯が痛い…。
《飲み込んでから》
フゥ……………
口がムズムズする…
なんか何も付いていないはずの口の周りも甘い…
何これ…私 何食べたん…?
うわ〜…… あま〜〜〜〜〜
以上。
後から甘みがくるタイプで、さらに口の中にいつまでも残り続ける甘さでした。
写真の中でいうと真ん中の一番シンプルなものが一番甘かった。
甘みの根は非常に深く、直後に炭酸水を飲んでリセットしたつもりで娘の予防接種に行ったのですが、
歩いて10分の病院に行き、少し待ち、注射に泣き叫ぶ娘を抑え、帰り道で本屋に寄り、再び帰宅するまで、ずっと口の中が甘かったです。
病院で先生からの説明を受けている間もずっと、
「あま〜〜〜〜」という感情で支配される私。
歯を磨いていくべきでした。
お皿に3つ出したので3つとも食べましたが、確実に1個だけでも十分すぎるほどに、しばらく甘みを感じられます。
なんで3つも食べたんや私。
ちなみに賞味期限は冷蔵庫で約1ヶ月なのですが、日が経つにつれてシロップの味がどんどんしみていっている気がする。日に日に甘みが強まっていくバクラヴァ。
買ってきてから約半月、なかなかの甘さに食指が伸び悩んでいましたが、やっと終わりが見えてきた。
ちなみに夫は同じものを食べて、
「これも甘いけど、やっぱりむこうのやつの方が甘いよ」とのたまっていました。
中東系のレストランやカフェなどで目にする事があれば、ぜひともチャレンジしてみてほしいです。